春の病、緑内障1

東洋医学では”春は木、木は肝、肝は目に通じる”と言っています。

春は緑豊かな草木の季節で、草木を身体にあてはめれば肝であって、肝の変調は目にあらわれると意訳できます。事実、春に目を悪くする人が多く、特に緑内障の方にその傾向があります。急に眼圧が亢進し、点眼剤では間に合わず、房水を吸引しなければならないといった具合です。緑内障は人によっては眼痛や頭痛等の症状があらわれますが、無症状の人も多く、気がついた時には視野狭窄が始まっていて、失明の危機もささやかれるようになるのです。

東洋医学ではこの緑内障を青底翳と呼び、中国医学では原因の多くは肝陽の上行といっています。この場合の肝は肝臓の意味だけではなく、肝臓に関係する自律神経もさします。陽とは活動的なものといえます。つまり、肝臓や目に関係する自律神経が異常興奮して、目の働きを過剰にしている。そのため、房水の分泌がたかまり、網膜や視神経を圧迫している解釈できるのです。私達が実践している経絡治療でも肝経や胆経の変動として処理するケースが多いようです。 日本の東洋医学も中国のそれも元は同じ教本を手本にしていますので、当然、理論や治療方法は似かよってきます。ただ細部では解釈や技法の異なる点も多々ありますが。昨年の3月上旬、Nさん(45才・会社員、男性)が来院しました。主訴は「人間ドックで以前から、左右20㎜Hgと高眼圧を指摘されていたが、仕事が忙しく放置していた。ところが最近頭痛や目の奥の痛みが頻発するので、眼科に行くと、左27㎜Hg、右31㎜Hgの急性緑内障と診断された。視野もせばまっているという。そこで、点眼薬を処方され、しばらく使ってみたが、左25㎜Hg、右28㎜Hgと大して効果はみられない。それどころか心臓がドキドキするという点眼薬の副作用もあらわれた。」でした。紹介してくれた友人も私の針灸治療で眼圧が下がったと聞き、何んとか治して欲しいと来院したのでした。

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