脳梗塞や脳出血の再発の最大の原因は動脈硬化

脳梗塞や脳出血の再発の
最大の原因は動脈硬化ストレスも大敵

はじめに

脳卒中は死因の大4位です。大3位の肺炎とほぼ同じで、10万人あたり約99人の死亡率です。また、日本人の脳卒中の患者さんは年々増え続け、有病者数は310万人を超えました。手足のマヒなどの深刻な後遺症を残すので、要介護1~5の認定者の内の27.3%を占めています。再発するとマヒの悪化どころか命にかかわることが多いので、極力予防に努めるべきです。

脳梗塞や脳出血の再発予防のためには、発症の原因を理解しておく必要があります。

その原因の多くは動脈硬化です。また、動脈硬化を強力に促進するのは加齢や高血圧、糖尿病、脂質異常症です。

更にストレスが脳梗塞や脳出血の再発を招くこともあります。ストレスは自律神経のバランスを崩したり、動脈硬化を悪化させたりします。特に若年層の脳卒中の発生には深いかかわりがあります。

では、解り易く順を追って説明します。

血管とは?

血管は動脈と静脈に大別されます。動脈は大中小の血管があり、抹消の毛細血管につながっています。心臓から栄養や酸素に富んだ血液を身体中の組織に送り、生命活動を維持させます。静脈は毛細血管から続く血管で、組織からの老廃物を浄化したり排出したりする肝臓や肺臓を経由して心臓に向かっています。消化管で吸収された栄養素も門脈という大きな静脈を経由して肝臓に流れこんだ後、心臓に運ばれます。このように身体は動脈と静脈の中を流れる血液が循環しているのです。

動脈も静脈も内膜、中膜、外膜の3層構造を成しています。但し、動脈の内膜は一層の内皮細胞とわずかな結合組織で構成されていますが、静脈は壁が薄く内膜に静脈弁が付き、逆流を防いでいます。動脈の中膜や外膜は筋肉と弾性線維からなり、太い動脈ほど柔軟性に富む弾性線維が発達しています。心拍による強い圧力に耐えられるような構造になっています。

動脈硬化とは?

簡単に言えば、動脈が硬くなり柔軟性を失うことです。それば進行すると血管の壁がもろくなることで出血が起きたり、血管の内腔が狭くなることで血流状態が悪くなったりします。更に悪化すると血栓や出血の原因になります。

動脈硬化の種類

動脈硬化はアテローム動脈硬化と細動脈硬化、そして中膜硬化の3つに大別されます。アテローム動脈硬化は粥状動脈硬化とも呼ばれ、動脈硬化の中では最も多くみられます。血管の内膜の中にコレステローなどが入り込み、ドロドロした塊をつくります。また、細動脈硬化は抹消の細い血管が硬化して血流を妨げるようになります。中膜硬化は中膜にカルシウムが沈着するのが特徴です。

アテローム動脈硬化とは?

内皮細胞が活性酸素などの酸化促進物質や、強い血流による刺激でキズつくと、修復のためにLDLコレステロールが内膜に入り込みます。やがて蓄積されたLDLコレステロールが酸化されると、毒物と認識した免疫細胞のマクロファージが排除するために侵入します。この過程を繰り返すことで、内膜がLDLコレステロールとマクロファージであふれてしまいます。その結果内膜が隆起して血管の内腔が狭くなります。しかも酸化したLDLコレステロールは油が腐ったようなものですので、貪食したマクロファージも死に絶えお粥のようにグジュグジュした塊になってしまいます。この塊により血流が滞り脳梗塞を発生してしまうのです。また、剥がれやすいので、遠くの血管に飛んで新たな梗塞をつくってしまいます。更に酸化反応が外膜にも及ぶと柔軟性を失い硬くなった壁に変化してしまいます。ここが崩れると大出血を起こします。動脈破裂です。

細動脈硬化とは?

抹消の細い動脈が硬くなってしまい、血液の流れが悪くなる状態を指します。多数の微小血管がつまると、手足の動きやろれつが悪くなったりします。また、認知症の原因となるラグナ梗塞も細動脈硬化により発生します。加齢や高血圧、たばこが原因に挙げられます。この結果、更に血圧が上がり、場合によっては破裂してしまうことがあります。つまり、脳出血です。

中膜硬化

中膜にカルシウムが沈着し、骨化を起こします。何らかの衝撃が加わると崩れやすくなります。大きな動脈に発生しやすく、大出血を起こすこともあります。

動脈硬化の原因とは?

一般的に高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満、たばこや過度な飲酒、加齢、ストレスが挙げられます。加齢による動脈硬化は避けられませんが、可能な限り進行を遅らせることが賢明です。なかでも糖尿病と高血圧は動脈硬化を促進させる最大の要素と言えます。

糖尿病が動脈硬化を促進する理由

血中の糖質がタンパク質と反応すると、糖化現象を起こします。糖化現象はメイラード反応とも呼ばれます。肉類を火にかけると軽く焦げて茶色になります。これはタンパク質が過熱により硬く変化した状態です。もう元の柔らかさは戻りません。これも広い意味で糖化現象と言えます。もし、皆さんの手なり足なりの筋肉がコチコチに硬くなり柔軟性を失ってしまったら、もはや筋肉としての働きはありません。つまむことも歩くこともできなくなってしまいます。同じようなことが我々の動脈でも起きているのです。

急激に増加した血中の糖は、タンパク質と結合し、糖化現象を起こします。最終的にはAGEsという強烈な糖化産物になってしまい、LDLコレステロールも糖化してしまいます。当然、マクロファージも酸化したLDLコレステロールと同じように有害物として見なし、貪食という形で排除しようとしますが、大量になると処理できなくなってしまいます。結果、アテロームを形成して動脈硬化を招いてしまいます。また、活性酸素を消去する力を持つスーパーオキサイドディスダーゼなどの抗酸化酵素もタンパク質で出来ていますので、これも糖化の対象になってします。酸化を防衛する機構も失われてしまうので、動脈硬化は加速度的に進行してしまいます。

糖尿病による血管の障害は脳梗塞や脳出血の原因となるばかりか、網膜症や腎不全、下肢の壊死を引き起こします。どれも動脈硬化による血流不全が原因だからです。したがって、脳梗塞や脳出血の発症予防でも再発予防でも、糖尿病による過剰な血糖は常日頃低値にコントロールしておく必要があります。

高血圧が動脈硬化を促進する理由

心臓が収縮したときが上の血圧、弛緩したときが下の血圧ですが、高血圧症とは、常に上の血圧が145mmHg以上、下の血圧が95mmHg以上になる病気です。この高い血圧が恒常的に血管に加わると、その圧力に血管壁を硬くして抵抗するようになります。破れてしまったら脳出血になるからです。言わば、身体に備わった防衛反応ですが、結果的に動脈硬化を起こしてしまいます。特に末梢血管は強い圧力がかかるので、一番最初に細動脈硬化としてあらわられます。細動脈硬化になると、血管が硬く細くなりますので、更に血圧が上昇してしまいます。下の血圧が高いというのは、この現象です。

また、内皮細胞は血管を広げたり、血液の流動性を良くしたりして健全な動脈が維持できるように働いていますが、高い血圧は血液の流動水圧を押し上げ、内皮細胞をキズつけ、その機能を低下させてしまいます。更にキズついた内皮細胞の隙間からLDLコレステロールが内膜に入り込み、動脈硬化を促進させてしまいます。

このように脳梗塞や脳出血の原因の多くは動脈硬化ですが、ストレスも発症に拍車をかける要素です。特に40代や50代の脳梗塞や脳出血はストレスによる自律神経の乱れが原因になっています。

ストレスが脳梗塞や脳出血の原因となる理由

カナダのモントリオール大学の教授ハンス・セリエ(1907年1月26日―1982年10月16日)によると、ストレッサー(ストレスの原因となる因子)が加わると、先ず警告反応期のショック相があらわれ、体温や血圧、血糖の低下、血液粘調度の高まり、急性胃腸障害の発生、精神活動の鈍化などが認められるとのことです。この時期を過ぎると、反ショック期に移行します。体温や血圧、血糖の上昇、精神活動の活発化、副腎肥大、胸腺萎縮などがあらわれストレッサー(ストレスを起こす因子)に対する順応現象が始まるのです。その後、ストレスが解消せずとも、それに対する順応との間に一定のバランスが生まれるようになると、抵抗期に入ります。但し、この抵抗にも限度があり、精神的にも肉体的にも疲労困憊すると疲弊期に陥ります。ショック相のような体温や血圧、血糖の低下、胸腺リンパ節の萎縮、副腎の機能低下が起こるのです。これがセリエが動物実験により立証したストレス学説です。また、これらの現象は基本的に人間にもあてはまり、

ストレッサーは自律神経系やホルモン系のバランスを崩すことが判明しています。自律神経は意思に関わらず自律的に働き、生体の恒常性を維持させています。また、自律神経は交感神経と副交感神経とに別けられ、交感神経は攻撃型の神経で、エネルギーを放出させる方向に向かわせます。一方、副交感神経は安堵型の神経でエネルギーを蓄積させる方向に働きます。例えば、交感神経は血圧を高め、逆に副交感神経は低下させます。詳細は表1にまとめた通りです。ストレッサーは、視床下部にある自律神経系の中枢に影響を与え、交感神経を過剰に刺激することで、生理的に片寄った負担を臓器にかけます。また、副腎髄質から交感神経系を興奮させるアドレナリンやノルアドレナリンの分泌も促進させます。更に視床下部からコルチコロトピン放出ホルモンの分泌が高まり、それが脳下垂体から副腎皮質刺激ホルモンの放出を促すと、副腎皮質から副腎皮質ホルモンが多量に放出されます。この伝達系をHPA系と呼んでいます。

副腎皮質ホルモンは抗ストレスホルモンですが、変調をきたしている器官に集中して働くものではありません。したがって、正常な機能を保っている器官に対しては不利益な影響を与えることもあります。

いずれにしろ、交感神経系の興奮状態、あるいは副腎皮質ホルモンの分泌過剰が長期に渡った場合、間違いなく各器官はホメオスタシスを失い、病的な状態に陥ってしまいます。例えば、過剰な交感神経の緊張により、血液の粘調度も高まりますし、心臓の冠状動脈の痙攣や心房細動も起こりやすくなりますので、血栓を誘発します。これが脳血管を詰まらせ脳梗塞の発症につながります。

更に持続的な血管の収縮により血圧が上昇し脳出血のリスクも高めます。また、自律神経系の失調による胃潰瘍や過敏性腸症候群の発症もみます。この他、ストレスにより発生する疾患は、本態性高血圧症、ガン、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、過呼吸症候群、筋収縮性頭痛、チック、メニエール氏病、うつ病、不眠症、神経症、生理不順などが知られています。

表1 自律神経の各器官に与える作用

器官交感神経副交感神経
心臓の拍動 促進低下
抹消血管 収縮拡張
脳血管収縮 拡張
血管圧亢進低下
呼吸数増加低下
気管 拡張収縮
瞳孔拡張収縮
唾液の分泌促進促進
消化管の蠕動運動低下促進
副腎皮質ホルモン促進減少
膀胱弛緩収縮
汗腺の分泌促進
立毛筋収縮

では、全くストレスのない環境がベストなかと言えば、そうとばかりではありません。無ストレス状態に置かれると、ストレッサーに対する防衛能力が激減し、僅かなストレッサーでもすぐに疲弊期に陥ってしまうことがあるからです。俗に言う温室育ちの弱さです。それどころか、免疫力の低下から重篤な病気に罹患してしまうかもしれません。それに社会生活を営んでいれば、大なり小なりストレスを感じるのは当たり前のことです。集団生活をしていれば、ストレスは避けて通れない宿命的な心の葛藤です。したがって、ストレスを感じても、身体のホメオスタシスを狂わしてしまうほどの認知的ストレッサーに発展させないようにすることが肝要です。マラソンのような激しい運動を行っても爽快感が生まれることもりますし、トウガラシの辛さが堪らなく旨く感じることもあります。更に生活音がなければ寝付けない人もいます。このように一見ストレッサーと思われる刺激が感受性の違いで、生体に有利に働くこともあるのです。

ともかく、毎日前向きな気持ちで生活を送るなど、自分に適したストレス解消法を身につければ、認知的ストレッサーの生体に及ぼす悪影響は緩和されます。

とにかく、高齢者以外の方の多くは動脈硬化に起因する脳卒中は非常に少ないと考えられます。間違いなくストレスや過労による持続的な交感神経緊張が原因です。もし、動脈硬化が進んでいる高齢者にストレスをかけたら、大変なことになってしまうでしょう。多発性脳梗塞や脳出血に発展してしまう可能性があります。

稀に全くストレッサーが発生しないという人もいるかもしれません。健康に長生きできる可能性が高い方です。上手な生き方ができるでしょう。但し、周囲の人から厚顔無恥とか傍若無人、傲岸不遜と言われるようだと困ります。性格もありますが、社会不適応症候群という病気の人にもみられます。ある意味、ストレッサーを真正面で受けて止めて思い悩む方の多くは真面目で心優しい方です。

ストレス解消法として、自律神経訓練法やヨーガ、瞑想などが知られていますが、本ホームページでも、簡単にできる方法も紹介しています。是非、参考にしてください。

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ですから、「活脳鍼」は脳梗塞や脳出血の再発予防に効果的なのです。

また、脳梗塞や脳出血などの脳卒中後遺症による手足の運動マヒや感覚マヒ、言語
障害、嚥下障害、視覚障害の回復に効果的です。

また、臨床において軽度認知症や学習能力低下にも改善もみられています。

「活脳鍼」は中国の伝統鍼灸術の眼鍼に、当院が長い研究の末編み出した唇鍼を加
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りゅうえい治療院 鍼灸部
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